此処は***所**拘置所
職員からの依頼を受け一人の男に会いに来た
ーーー
「ごめんなさいね。少し貴方にお話があって」
部屋にはこの拘置所に収容されている男が返事もせずに座っている
「2、3貴方に質問と少しお話がしたくって」
『あ、はい、いっすよ~
で、いつ出れるんです?親がもう保釈の金と示談の金を用意してるはずなのに。』
不貞腐れ舌打ちをしながら退屈そうに窓の外を見つめる
彼の容疑は【連続強×傷害】
事件になっているだけでも八件
この手の事件の被害者はナカナカ被害届を出さない。
傷付き心身共に潰れかかっている精神常態で犯人との対面、事情聴取…思い出したくもない記憶を抉られる
彼の家は日本有数の資産家
金にモノを言わせ事件を最小限に押さえ
多額の金で示談をしようとしている
弱い女性を食い物にした事件
彼との面談前に被害者を知るために数人の被害者にあったが
顔は潰され面会も出来ない女性も居た
数人は心の病を負い今尚怯えて暮らす生活を強いられている
『ねー、質問てなんですか?
あ!弁護士の人?早く親に保釈を出すように言ってくださいよー!こんな辛気くさいとこ早く出たいんで』
「ねえ、N君?貴方は自分が犯した事件を覚えているかしら?」
『は?だーから俺は何にもして居ないって~!』
「ほう一度聞くね?貴方は自分が犯した事件について覚えているかしら?」
『しらねーよ、そんなもん』
「OK。貴方の事が良く解ったわ」
「貴方は自分が犯した事件の事が解っているかしら?」
『だからしらねーって……』
言い終わる前に髪をつかみあげ渾身のビンタ
『ちょ…なんだよ…お前、なにしてくれてるんだよ…弁護士を呼べ!弁護士を!』
五月蝿い口を捻り上げビンタ
「暴れられると大変ね、頭で物事を考えられないのは《ヒト》じゃないの《家畜》なの。」
「家畜には人権なんて無いのよ?」
「さあ…私と一緒に道徳のお勉強を始めましょう」
「人の傷みを解らないクズにはお勉強がひつようね」
「貴方の声は外には漏れないよ?クスクス」
「暴れたければ暴れてみたら?助けを叫んでご覧なさい?『パパー』ってね☆」
膝を陰部にめり込ましながら髪を鷲掴みにされ声も出ない
目がガタガタ震えているが関係ない
暴れられては困るので拘束し自由を奪った
『ちょ…何してくれるんだよ…』
「五月蝿い坊っちゃんだね。お前が今から罪もない女性にした事再現するんだよ!」
「うっさい口だね…前橋全部折りあげようか?」
「可愛い顔してるね…まるで女の子の様…☆……刑務所にはいかないと自信があるの?
残念ね…私に依頼状が来た時点で色んなモノが動き出してるの。
貴方のパパの会社…大丈夫かしらね?クスクス」
「貴方がレ〇プした女性は顔は元に戻らないって…その内二人は心の病を発症してマトモな生活すらも出来ないの」
「その痛みが甘やかされて育った中身の無い頭で理解できるかしら?」
「出来るわけないよね…安心して…☆
最近告発があったみたいだけど刑務所の中での男色なんて日常茶飯事よ?
特に嫌われるのは強×、幼×悪戯あたりかしら?」
「特別に貴方には特に男色を好む長期受刑者と部屋を共にすれば彼女達の気持ちが理解できるかもね?ニッコリ」
「でも…予行練習ひつようよね?」
「私がキッチリ教えてあげる…☆」
「今からオマエにはいるんだからシッカリ舌使えよ」
「間違っても歯なんかたてんなよ?」
防音の部屋の中
どれ位の時間がたったのか…どんな躾が中で行われていたのか…
壁の前に立つ看守すらも《知らない》
スーツき着替えドアの前の看守に一礼する
【依頼】は終わった、もう彼女はさっきの男の顔すら忘れているだろう
今も事務所には沢山の依頼状が山積みだ
手帳に目を通しながら次の依頼をこなさなくては…
此処からじゃ間に合わないか…
taxiを止めながら次の現場に向かわないと